日本と縁浅からぬ「森の国」ラオス

『うつらうつらとまどろんでいるような町』と「ラオスで活動していたNGO関係者」がかつてビエンチャンをこんな風に表現したのを覚えている。その雰囲気はいまもある。人口約80万人の首都はこぢんまりとして、仏植民地時代の面影を残す建物も多い。女性の多くは裾に刺繡(ししゅう)がほどこされた民族衣装の巻きスカート「シン」を身につけている。

一方で、中心部のナンプ広場の周辺には、しゃれたカフェやフランス料理店、ラーメン屋、パブなどが次々とできて、観光客でにぎわっている。シンガポールやバンコクといった東南アジアの大都会とは趣を異にする風情が旅行者を引きつけているようだ。


Sponsored Links


laos

ラオスは、人民革命党の一党支配のもとで社会主義体制を堅持する一方、1986年に「新思考(チンタナカーン・マイ)」と呼ぶ経済開放にかじを切った。東南アジア諸国連合(ASEAN)で唯一の内陸国で、経済発展の潜在性も低いとみられてきたが、確実に変化は起きている。そして、この「森の国」ラオスは、日本とも浅からぬ縁がある。


Sponsored Links


(Source:朝日新聞の報道).